ページ

最新記事一覧

2011年9月8日木曜日

菊わい化病(ウイロイド)



わい化病発病個体と健全個体


写真の中央にあるキクが発病個体です

周囲にある健全個体と比較して半分程度になっています







ウイロイド(viroid)とは1本鎖環状RNAから成る最小の植物
病原体(250~400ヌクレオチド)であり、1971年にDiener
らによってジャガイモから発見されました。国内ではキク
以外に、カンキツ、ホップ、リンゴなどで発生の報告があり
ます。ウイロイドRNAはタンパク質をコードする遺伝子が
刻み込まれていないことが明らかになっており、ウイルス
のようなコートタンパクを持たず、また、ウイロイドRNAの
複製は宿主細胞の酵素を利用していると考えられていま
す。ウイロイドは塩基配列相同性に基づいた分類による
と、PospivioridaeとAvsaunviroidaeの2つに分けられてい
ます。ポスピウイロイド科は中央保存領域と呼ばれる保存
性の高い領域があり、アブサンウイロイド科は中央保存
領域をを持たないが、ハンマーヘッド型リボザイム活性を
有し、自己切断するという特徴を持つとされています。ま
た、前者は核内で増殖し、後者は葉緑体内で増殖すると
されています。
キクに感染するウイロイドはキクわい化ウイロイド
Chysanthemum stunt viroid, CSVd)とキククロロテッ
クモトルウイロイド(Chysanthemum chlorotic mottle
 viroid, CChMVd)が知られており、前者は
Pospivioridae、後者はAvsaunviroidaeに属します。

0 件のコメント:

コメントを投稿